せみ

8月のおわりに、私の台本を上演してれる団体がある。



セミは鳴いている。毎日。そういえば夏が似合う芝居なのかもしれない。



桐朋短大で私が一緒の現場で汗した卒業生もでるらしい。
みなさんどうか見てあげてください。

この現実の感じ。

近くにいる人たちはこの事態を「日本人はだまされてるんだ」という。声をそろえて。苦笑い。だめな子をそれでも愛するというようなさみしい笑顔。
TPP、憲法、原発。どれもこれもこんどの選挙ではきっと多くの日本人は選択などしていない。見送っただけだろう。遠くからながめて気力をもてないで。
しかしその無気力が国を動かしてしまうだろう。それが、ふりかえったらあの頃だった、と思うのだろうか――と空を見た。いや。やっぱり今日が、その、振り返る「その日」にとっての「あの日」だとは、それがこんななんでもない日だとは、思いにくい。信号が青になったり黄色になったり、空がとてもめりはり明らかだったりする。

めまい

地面がたいらではない。さらにそれが耳を困らせる。
まっすぐ歩いているのに、どこに向かってしまうのか。

ふかいむこうがわに

空のむこう側にのぞく青はただの光の反射の具合なのだと頭では知っているけれど。
圧倒的なその。

あたしと名乗る

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