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戯曲の講読、上演許可の連絡などは office白ヒ沼 までどうぞ。
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咲いている。教訓のようなものをよみとろうとする。
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あたらしい台本が、授業の中から生まれた。
前期の専攻科(芸術科を卒業した後の3年目、4年目の学生たち)の授業で学生たちと格闘して得た材料を、この10月にようやく一本の台本としてまとめることができた。後期の授業ではそれをなんとか教室内上演にもっていこうと、これまたさらに格闘中だ。しかし週一回の授業だけで上演まで稽古できるのだろうか?見通しは楽観できるものではない。そもそも無謀なチャレンジかもしれない。いや。いや。サッカーはシュートで終わらないといけない。台本は「おしまい。」までやっつけないといけない。演劇は「終演のカーテンコール」までいっとかないといけないぞ。――とプレッシャーをかける私。苦しむことに意味がある。若いという字は苦しいというのに似てるわ。
その台本、オフィス白ヒ沼のサイト「戯曲」に加わりました。どうぞお楽しみください。
タイトルは、格調高く、

「パンツ盗まれちゃって」

だ。








夏、写真展で見かけた「焼き場に立つ少年」の写真を短大の授業で学生たちに見せた。
どうしてもなぜか気になる。弟を失った孤独な少年が、目をそらさずに、脂のにおいをかぎながら煙を見ている時間が気になる。その時間、じっとしている時間の長さ短さのことだ。その後、写真集を手に取り、そのことについて書かれた「調査報告」の本も読んだ。
いくつもの忘れてはいけない言葉がある。
いくつかは何回でも心にとめておきたい。







いい本に出会った。

「若い世代に語り継ぐ戦争遺産」安島太佳由 発行人 
安島写真事務所 発行。2013年。

ここには、現在のこの時点で確認できる第二次世界大戦、日本の関わった戦場のあとが記録されている。説教臭いわりにはインパクトのない類書というのを残念ながら以前に読んだことがある。この本は違っていた。図書館で借りた。写真がいい。配置がいい。構成にリズムがあってひきこまれる。ここには、次の戦争に国民をひきいれて、大儲けをつづけたがっている自民党、民主党、その指導者、その指導者をコントロールしている大企業資本家が隠したがる情報が惜しげもなく載っている。ページ数も薄く、手に取りやすい。
「韓国」のページ、17ページ。ソウルにある「慰安婦像」の金属のアップ。従軍慰安婦の顔写真の並び。日本従軍慰安婦歴史館にあるものだという。そしてやっぱり見て視覚に訴える衝撃は、「突撃一番」コンドームの写真だ。兵士が慰安婦を抱くときに軍が配布した性病予防のための道具。いま、朝日新聞たたきを一生懸命やっている右翼的大新聞社、読売・産経の主張は『強制的に連行してきてはいない。だから日本国は悪くない』というものだが、強制連行はあった、というのがすでに歴史学者が検証済み、国際的にも認知された事実だ。そのうえ、連れてき方など問題のほんの一部だ。兵士たちが、朝鮮人や中国人、東南アジアの少女たち、オランダの少女たちを、軍のすすめで意に沿わぬ性行為の対象にしていたということ。少女たちは従わないではいられない従属状態におかれていたということ。軍の移動に彼女たちは同行させられていたということ。逃げられない状態に置かれていたということ。それが日本軍だった、ということ。それが圧倒的な事実なのだ。
このコンドームを配布されてしまう兵士が私だったら、どうするのか。拒否できない圧力が軍隊内には強く存在するのじゃないのか。――きれいごとばかりは言えない。それが戦争というものの現実だ、とこの写真は語りかけてくる。
自国の軍隊が犯した犯罪をきちんと認め、謝罪することは、「自虐的史観」ではない。事実から目をそらすことこそ、次の悲劇を生む、「自虐行為」だ。
私は自分の子供に、「突撃一番」を配ってほしくない。そんなこと、自分の子供にさせたくない。その素朴な一念で、この写真を見た。

ぜひ多くの人に読んでほしい、見てほしい写真集だ。

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