戯曲の講読、上演許可の連絡などは office白ヒ沼 までどうぞ。
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このところ連日、長時間の稽古。
桐朋短大の学生たちと格闘している。
学生たちは定時制高校に関することをひとりひとりなにやら調べ、皆の前で発表し、……せりふは自分のものにするのだ。この熱が、舞台での力になるように。こわごわと迫ってくる本番までの日を数えている。
チケット申し込みは
03-3300-3917(桐朋短大 演劇研究室)まで!
2009年度 桐朋学園芸術短期大学芸術科演劇専攻卒業公演
『牛乳で夜を染めたい』
作・演出/鈴江俊郎
★あらすじ
ひっそりと、夜間定時制高校がある。社会の矛盾の最底辺で若者たちはくじけて励まされて恋をして……一人の教師。時代の現実。ぼくらの歌は届くのか?
★日時
2010年2月
20日(土)
14:00~あげぱん組
18:00~コッペぱん組
21日(日)
13:00~コッペぱん組
17:00~あげぱん組
※開場は開演の30分前、整理券配布は開演の1時間前です。先着順でのご案内となります。
★料金1500円(全席自由)
★会場
俳優座劇場
(都営地下鉄大江戸線『六本木』6番出口すぐ、東京メトロ日比谷線『六本木』4A出口徒歩1分)
東京都港区六本木4-9-2
※お車でのご来場はご遠慮ください。
★お問い合わせ
03-3300-3917(演劇研究室)
03-3470-2880(俳優座劇場・当日のみ)
★「牛乳で夜を染めたい」稽古場ブログ
http://yaplog.jp/milk_night/
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すごい上演を見た。
演技のワークショップ、一年間の締めくくりに、課題の発表をお客さんを入れてやってもらったのだ。3本で1時間ほど。
ひとりしばい。なまのピアノがときどき伴奏になり、間奏になり、主唱ともなる。たいていピアノやらギターやら、なまの楽器の演奏は演劇の演技とは折り合いが悪くて、演技を圧倒してかき消してしまうのだけれど、今回の場合は違っていた。役者の演技はそれほど力量のあるものだったし、ピアニストはその力を演技を引き出すために使ってくれていた印象。
私はなにも演出らしい手は加えていないし、むしろ「この台本、おもしろいからやってみたら?ピアノとか弾いてくれる友達いないの?ときどき弾いてもらったりしたらさ。いい感じになるんじゃないの?」と年末なのに無責任に無理難題を提案しただけだ。だけどこれがまるで自分の手柄のようにうれしいのはなんだろう。
挑発に応えて結果で返す意地のある表現者というのは実はみつけにくい。プロだとかアマだとかの分類はむしろ関係なくて、自分に厳しいものだけが到達するのがそんな事件なのだ。そんな事件に、出会えたことがただただ単純にうれしいのだろうか。応えてくれるその表現者の友情に熱くなっちゃってるのか。
はずかしい。熱い自分が。
だけど熱くなってるのは私だけじゃなかった。ピアノを弾いてくれた彼、同じステージに立った役者、客の立場で見ていた役者。達成感にくやしい感情に、いろいろ濃密に立ち込めていたあの時間と空間。それが、貴い。消えてしまうだけの時間。それだけに貴さ。
松山で新しい戯曲集が出た。
とはいえ、戯曲講座上級者編の作品集だから、ものすごく限定数の発行だ。10本の作品。この中からきっと1-2本は、のちのち値打ちの出る作家の処女作品だった、ということになるだろう。そのはずだ。それを今手元に持っているこの私……
いやそんなけがれた欲望などかけらも入るすき間もないきちんとした戯曲講座が、無事終了した。
紳士的で人を難じることなど生活の中でまったくなさそうな人たちに「ここで沈黙するのは罪です。」と挑発したとはいえ、これほど率直な会話ができるとは思っていなかった。めんくらってしまった。順番に皆がひとつひとつの作品について批評をしていくと、もう私の番がまわってくるころには付け足すところもなくなっているような、語りつくされる批評。
厳しく語り合ったから傷ついた人もいただろうに、しかしこの別れ際の寂しさはなんだろう。
飛行機を降りて、羽田空港の廊下を歩く私は感情を振り切るように急ぎ足だったのだ。