当たり前のことだけれど電気料金が高い。

当たり前に考えたらわかりそうなことが、この本を読んだら当たり前に理解できた。電気料金は不当に高い。
原発は今全国で一基も動いていない。40年の稼働期間が終わる原発もいくつもある。しかし安全に保とうとしたら人は働かないといけないし、電気で精密な機械を動かしておかないと、放射能が漏れてしまう。維持費はすごくかかってる。つまり発電する会社は売るものがゼロ。売り上げゼロ。支出ばっかりかかってもうつぶれそうなのだ。だけど、つぶれてない。全国60基以上の原発は、ただただ、無益に維持されている。その維持費はどこから？――電気料金になって皆が負担しているのだ。

じゃ発電しろ？売り上げを出せ？そしたら電気料金は下がる？いやいや。ちょっと待って。それ以前に大きな問題が。

原発は発電したらしたで、放射能のゴミを生み出しまくる。処理して無害にする技術などない。だから毒物を生産しているようなものだ。白血病、いろんなガンを生む毒物。プルトニウムの半減期は10万年。つまり4分の一になるには20万年。その間、コンクリートがひび割れたら補修し、を繰り返すのだ。コンクリートの建築物、おおざっぱに言って50年が耐用期間。何回建て替えるのか？4分の1になるまでの間に、20万年わる50年で、えーっと……なん回？大きなあのコンクリートの塊を、一回一億円で……え？そんなに手間をかけてごみ保存。何億円発電してから言ってるの？……それは今の「発電のコスト計算」には入ってない。明らかに、原発は、わりにあわないのだ。
しかも、20万年間、人類はコンクリートを作り続けられるのか？資源はあるの？どこの山から石灰石をとってくる？そもそも人類は生存を続けてるのか？人類がサルから人類になったよ、っていう状態で今やっと400万年。つまりルーシーっていわれてるアフリカのサル。200万年前に石器を使い始め、50万年前に火を。1万2千年前に日本列島ができた。そこで米を作り始めて2500年。人類の歴史そのものの長さくらいまでと同じこんな先まで、とってもケアが必要な猛毒のごみを、わずか今40年ほどの消費のためにつくって、あとの世代に残す選択って、まさか、ありか？ありですか？みなさん。

おい。おい。大人よ。自分の世代のことばっか考えてんじゃねえよ。――と数百年後、数千年後、数万年後の子孫たちの声が聞こえる。
止めないと。いいかげんに理性を働かせて、これ以上あほなごみを出すのはやめないと。

読んでほしい。どんなにこれがナンセンスな、右翼も左翼もない、ひどいあほな行動になっているか、あたりまえにわかる。
自民党政府は原発を動かそうとしている。統一地方選挙で自民党を勝たせないことは、それを止める第一歩になるはずなのだ。