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北見の夜


劇作家としての幸せをいやおうなくかみしめる夜。一年にそんなに何日もないような無条件な幸福感。
劇団動物園「ホテル山もみじ別館」。私が北海道の地で、北見という町で活動するアマチュア劇団の皆さんに書き下ろした作品が、上演されたのだ。立ち会った私。
http://homepage.mac.com/nyaruha/bane/

……もう疑いもない充実。感動。全部で12場ある芝居だが、4場あたりから泣けて泣けて。人は別れを予感して愛しあう。人は存在をかけて人を求める。その存在のいじらしさ、かわいらしさは、きっと人なら誰もが持っている感覚器官に由来する感じ方なのじゃないだろうか。役者さんたちが見事に立体化していた。演出は的確に時間をコントロールし、空間はシンプルに美しいもみじを想像させてくれた。
来週が自分の演出する作品、演劇ユニット昼ノ月の12人出演する芝居「これは白い山でなく」の本番が京都であるのに、その直前なのに、今北見にいる。去年から決まっていた予定だから稽古をすっぽかして役者たちに「ごめん」って心の中でわびながら来ている心苦しさが、申し訳ないくらいどこかに……

「ホテル山もみじ別館」は今日、そして来週まで上演される。いくべきだ。全国どこからでもいって目撃するべきだ!と主張するのに迷いはない。
初日のうちあげにでて、お茶のんで、語り、外に出たら、空気は白かった。遠くまで来てるんだ、と感じた夜。幸福感を演出するのにこのまちは白い空気を使う。やられた。そんな夜。幸せをいやおうなくかみしめる夜。一年にそんなに何日もないような無条件な幸福感。


オホーツク海までもうちょっと。日本海でも太平洋でもない、そういう海につながる土地。





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押谷は美しいぞ

はなたれろ!はなたれたまま息止めろ!息はけ!弱音を吐くな倒れろ起き上がれ!
……と稽古場で罵声を浴びながら耐えた薄幸の女優押谷裕子。せんがわにきて化けております。
なんだこの、妖気漂うこの、美しい女は……

いまごろ鳥取公演で買ってきたなにかのおまけの鬼太郎グッズがきいてきたのか。息も絶え絶えの余裕をなくした演技の向こう側に、やっぱり美はやってくるのだ。
演技はやっぱり奥深いなあ。
しかしなまものの魅力となまものの恐さは紙一重。裏表。恋はいつでも初舞台。北に帰る人の群れはいつも無口で。

うたが聞こえてきます。
あき時間に喫茶店でぼんやりしていても、押谷が吹く笛の苦しそうな音が耳から離れません。
くもりそら

不順な天候が続きます。今日はうす曇の中、倉敷公演に向かうための荷積み。
倉庫にレンタカーで出かけて、えっちらおっちら積むのです。要領を覚えたので二週間前の鳥取公演に向かう荷積みの日より30分も短縮!
しかしじんわりと、ぐっしょりと汗をかく。
これが旅公演だ。これが、演劇なのだ。……と念じつつ、しかしやっぱり毎回こたえる―
頑張ったおかげで予定よりも早く京都駅についてしまい。休憩時間に喫茶店でぐったり。空を見る。くもりぞらです。
今曇ってるその分、これから晴れたらすごくなるぞ!というような曇り空です。

荷積みの移動のために我々は京都から滋賀にむかうために、あえて「途中越え」という山道を行くのですが、そこで俳優・二口大学氏が小さく叫んだのです。「今!みた!」「なに?」「そこに!鹿!」「どこに?」「やまの!斜面の!木の!すきまに!」「いないよ。」「「今!いたのに!」……すっかりうそつき扱いされた二口君。彼がみた幻は、私たちのこの長い公演のどこかが彼の心の抑圧をどこかはずしてしまったそのせいにちがいない。騒ぐ皆をよそ目に鈴江は冷静に分析するのでした。鹿はみなの目には見えませんでした。

演劇ユニット昼ノ月「顔を見ないと忘れる」倉敷公演は今週末です。
どうぞぜひぜひ!ご覧ください。
東京のせんがわでの公演は9月10日から!
詳しくは演劇ユニット昼ノ月のウエブサイトへ!
うみ、もりあがるうみ

昼ノ月、鳥取公演から帰ってきた。
たいていは公演会場から宿泊会場の往復だけで旅公演って終わってしまう。そういうのが僕らの旅だ。時間を惜しんでどこかに行こうよ。って誰もいわない。明日も本番。いまから本番。
……だけど今回は抑えそこなってしまいました。そういう気持ち。
日本海。
会場のすぐそばが日本海なんだから。

こんなに盛り上がる海!



はだしに

ああ。砂まみれの足は、そのあとレンタカーの掃除を大変にしてしまって。
ああ。
すばらしい旅。

すばらしい人との出会い。
ああ。
旅。

はだし。
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