戯曲の講読、上演許可の連絡などは office白ヒ沼 までどうぞ。
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3ヶ月かかったワークショップが終わって。
どうしたことだろう、とんでもなく熱心な人たちに出会って。それはまるで別世界の非日常で。
受講生の皆さんもふわふわした感じで過ごしたんじゃないかと思うのだけれど、
もちろん私も地に足のつかない感じで熱に浮かされ。
そのなかのひとこま。
車座になって30名弱の役者たちが座る。その取り囲む中で二人の役者が演じてみせる上演会。素舞台、照明は天井の室内灯。役者はジャージ。
「純喫茶マツモト」という長い芝居の一場面、40分ほどの上演が行われた。
ああ。見せてあげたい多くの人に。このぜいたくな時間。
切ない、ぎりぎりの人がそこにいる、演じている役者がその役になっているのか、その役はその役者が勝手にそう変えてしまったのか、もうそこには役者以前の「人」がいた。――演技の理想じゃないか?!
泣いてしまった。ああ。なんていうことだ。
こんな規模の、こういうささやかな空間に、こんな奇跡は時々起こる。
役者、すばらしい!彼らがほとんど未経験者だなんて信じられない。信じたくない。
いい台本書くよな。誰だこれ?あ。俺か。ってきづけるときのこの幸せ!
いい気なものです。いや、幸せはこういうときにかみしめればいいのだと思います。
上演した二人もすごかったけれど、それを実現させる空気を作っていた多くの他の人たちにも、その頑張りにも拍手を送りたい。
ああ。あれを京都に持ってこれないのかな。とつぶやく帰り道。
朝まで打ち上げたあと、炎天下の広島の川沿いを歩いたら、原爆ドームに来ていた。
鮮烈な衝撃は、やっぱり唐突にやってきて。
この建物の残骸の衝撃はやはり小さくない。
戦争はいらない。
生活の必然がきっとそのまま曲がりくねったら戦争にたどり着いたりするのが悲しいこの人間の必然なのかもしれない。けれど、それじゃ、生活には演劇はいらない。と断言しよう。
そして、生活の必然にはないものこそ、人間の宝なのだ!と主張しよう。
宝のような演劇をみた後では、そういう演劇活動の熱さに接した後では、自信を持ってそう言える。
演劇の稽古は、本番の時間よりはるかに長い。
あたりまえだけど。
いや、だけどその当たり前が、時々は不思議だ。
むかし、漫画家を目指してた。
僕の理科の教科書は手のひらの絵だらけ。
ページをめくると親指たててるこぶし。小指まるめてるこぶし。人差し指が横向いてるこぶし。ちょきの形の手の甲。
スケッチしてたのだ。授業中に。漫画家はデッサンが命だから。デッサンの力をつけようと。それぞれの手のひらの絵には番号がついていた。343、344、……おそらくそれくらいはついていた、という記憶がある。影もついていたから、なにも知らずに友だちがひらくと、一瞬ぎょっとされる。まるで部屋を空けたら裸の死体が床に、……というようなグロテスクさ。いや。リアルすぎてグロテスクなくらいの影をつけていた。
そんな長い長い積み重ねの上にやっとこさ描いた漫画を、マガジンを買った人はほんの7-8分で読みきってしまう。
はじめて知った不条理だった。
なるほど。
その辺あるいてたら見える建物も、電柱も、電線も、何気なくそこにあるけれど、そういえばすごく時間をかけてたててる。存在のための時間は、やはりすごい。
つまり、そういうことがあるから表現なのだ。
いきとしいけるものは全て表現だ。そういえば。
「顔を見ないと忘れる」稽古してます。
間もなく本番です。
土日は舞台美術・照明・音響、いや裏方全般のワークショップをやっていた。東山青少年活動センターに、舞台を組み、照明をつりこみ、MDを用意して音響のオペをできるようにして。
そして臨んだワークショップ。今日はうれしいことに鈴江君は裏方の人として、表方を支える人としての心意気を語れるのだ。
ううん。やった。
私を裏方として認めてくれてるのだここの世間は、と思えるだけでうれしい。
これで三年目になる橘大学の小暮宣雄先生の担当する授業の一環のワークショップ。同じことをやっていても新鮮味がなくなるとまずい、と思って頑張ろうとしているのです。
でもこちらの用意するネタがどうか、というよりはやっぱり痛感するのは受講生の側のモチベーションですよね。ワークショップを盛り上げてくれるのは。
学生たちは二年生だったらしく、すでに彼ら同志はお友だち。お友達同士だといらぬ緊張を持たないで「はい!」「じゃ次行きます!」ってな調子でどんどんチャレンジしてくれるからもう楽しくて。
ああ。楽しんだのは僕のほうでした。ほんとにすいません。ほんとにありがとう学生たち。そして小暮先生。そして全面的に支えてくれた東山の人たち。西田さん。
みんな見に来てね。昼ノ月「顔を見ないと忘れる」。もうすぐだよ!
もう日曜日は売り切れそうだよ!いそいで!