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戯曲の講読、上演許可の連絡などは office白ヒ沼 までどうぞ。
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ころがるのだ

演劇の稽古は、本番の時間よりはるかに長い。
あたりまえだけど。
いや、だけどその当たり前が、時々は不思議だ。
むかし、漫画家を目指してた。
僕の理科の教科書は手のひらの絵だらけ。
ページをめくると親指たててるこぶし。小指まるめてるこぶし。人差し指が横向いてるこぶし。ちょきの形の手の甲。
スケッチしてたのだ。授業中に。漫画家はデッサンが命だから。デッサンの力をつけようと。それぞれの手のひらの絵には番号がついていた。343、344、……おそらくそれくらいはついていた、という記憶がある。影もついていたから、なにも知らずに友だちがひらくと、一瞬ぎょっとされる。まるで部屋を空けたら裸の死体が床に、……というようなグロテスクさ。いや。リアルすぎてグロテスクなくらいの影をつけていた。

そんな長い長い積み重ねの上にやっとこさ描いた漫画を、マガジンを買った人はほんの7-8分で読みきってしまう。
はじめて知った不条理だった。
なるほど。

その辺あるいてたら見える建物も、電柱も、電線も、何気なくそこにあるけれど、そういえばすごく時間をかけてたててる。存在のための時間は、やはりすごい。

つまり、そういうことがあるから表現なのだ。
いきとしいけるものは全て表現だ。そういえば。

「顔を見ないと忘れる」稽古してます。
間もなく本番です。


ころがる
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