忍者ブログ
 
戯曲の講読、上演許可の連絡などは office白ヒ沼 までどうぞ。
2024.11│ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
白ヒ沼
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
フリーエリア
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




1月31日、もうひと月前になってしまうが、もとドイツの大統領、ワイツゼッカー氏が死去した。戦後40年にあたる1985年5月に連邦議会で有名な演説をした人だ。「過去に目を閉ざすものは現在に対しても盲目となる」。ドイツは、この演説に象徴されるように、徹底して過去と向き合って、戦争責任、加害者責任の追及を行ってきている。
じゃ日本は?過去に目を閉ざしている、と言っていい状態にすでに近い。日本国内には、戦時に中国人を、朝鮮人を、強制連行して働かせた跡地は、たくさんある。なのに、一軒も政府がきちんと残す施設などつくってはいない。私はドイツ旅行をしたときにダッハウという町にあるユダヤ人強制収容所のあとを残した施設に行ってきた。なまなましい大量虐殺の証拠が、しっかり残されている。加害者たるドイツの国民が、「残そう」と決意したことがあるからで、そういう側面から見るとその行動はとてもすがすがしいとも言える。しかし日本にはない。京都府中部に、「丹波マンガン館」というものがあった。マンガン鉱の跡地だ。そこで多くの朝鮮人が強制連行して働かされていた場所。被差別部落の人が最下層の朝鮮人をさいなみ、その被差別部落の人を一般市民が差別していた、という重複する構造の醜い差別の強い国、日本。その坑道の跡地を保存して公開しつづけていたは、実際にそこで働いていた朝鮮人の人だ。政府も自治体もなにも協力のない中、個人的な努力で維持されただけだ。とても悲しい話だ。
日本国民が選挙で「一切歴史を残すことに協力しない」という姿勢の議員を選びつづけるからだ。他人事ではなく、私たちのことだ。日本の国民は、自分たちの加害の歴史を、残さないといけない。それが、次の加害をくいとめる。そういうきもちいい青年のような国に、いつかかわろうじゃないか。

そんなことを思う。
にょきにょき立派なビルが立ち並ぶから立派な国なのか?
精神のすがすがしい広い空。あこがれる。







PR
←No.429No.428No.427No.426No.425No.424No.423No.422No.421No.420No.419