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雪を舌から

また雪だ。

うれしくってたまらない。

ほんとに雪国の人にはもうしわけないのだけれど、

雪が積もるたびに僕の家の近所では形の悪い雪だるまが軒先にいくつも出現して、その家にはちっちゃい子がいるんだぞ、ということを示してくれる。

雪だるま、ってよんでもいいような形の真ん丸いふくよかそうなものを、残念ながら今年に入ってから僕は目撃したことがない。雪イワ、雪げんこつ、雪ぎざぎざ、雪つちまみれ、そんな名称で呼んだほうが「ああ。さっきみたあれ?」って了解してもらえそうな、そんな雪のかたまり。

あきないのだ。きっとあの子たちも。降るたびに「うわーい」ってな調子で外に飛び出してしまう。で、さんざん苦労したあげくにいびつな形の雪げんこつしかできあがらなかったけれどなんだか不当にも彼らは満足し、そしてその場を去っていく。気づかなかったけれど指先はもうほとんどしびれたみたいに冷たくなって。雪って氷の小さい粒だったのだ。

 

街がやさしく真っ白になる。

細い自転車のタイヤが真ん丸く太くなる。

下から見上げると、そんなことをしでかしにくる奴らの意志を感じる。

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